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高齢者施設で働く介護福祉士の専門性

高齢者施設で働く介護福祉士の専門性 えっちゃんのブログ
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病院から社会福祉施設への看護師へと転職した当初、ひとりの介護福祉士の女性から、
「えっちゃん!ここは病院じゃない!ここは家!利用者様からしたら生活の場!」と言われたことがあります。
はっ!としましたが、今でも忘れることの出来ない彼女の言葉は、私の福祉の原点でもあり、社会福祉士を取得するきっかけとなりました。

私自身は、看護師として病院で働き、その後、高齢者福祉施設へ転職し、入職してから社会福祉を学びました。
多分、看護学生の頃にも社会福祉を学んだとは思うのですが、私の記憶からはなくなっていました。

病院では、病棟に入院している患者様のお世話を看護師が担当することがほとんどですが、介護施設では介護職がその役割を主に担っています。しかし、看護師が日常生活のサポート業務をしなくてもいいというわけではありません。

看護師も介護を

介護施設の場合は病院と違って、その場所を生活居住スペースとしている高齢者がほとんどですから、入居者が常によりよい生活を送れるように、看護師も同じスタッフとしてサポートすることはとても大切なことです。

また、看護師といえども「入居者がその人らしく生活を送るためにはどうしたらいいのか?」「入居者の家族が求めている生活をどのようにして実現させるか?」ということも考える必要があります。そのため、入居者のアセスメントも重要です。入居者から得た主観的情報と、客観的情報にもとづいて「介護度や病気が悪化しないためにどんなケアを行えばいいのか」といったことも計画していかなければいけないのです。
さらに、介護施設によっては最期をその施設で迎える高齢者も多くいます。そこで、医療ケアや日常生活だけではなく「満足できる生活を提供できているのか?」「喜びや安心感はあるのか?」といったホスピタリティの面からも、マネジメントサポートすることが求められます。

冒頭の介護福祉士の女性に介護福祉士の専門性について尋ねたことがあります。
彼女は、学んだ知識を使って利用者を観察し、問題点を挙げ、その問題点を解決する為に様々な社会資源(福祉)と結び付ける事だと思うと言いました。
例えば、食事介助では、食べ物を口まで運ぶだけなら手順を覚えれば誰でも出来ることですが、その方の身体能力を理解したうえで、安全に、尚且つ利用者の希望にも沿った介助をすることで、利用者が「食事が楽しい」と思えるように支援するというような事ですと・・・。

また、利用者様のやりたいこととそれをする意欲を引き出し、それをできる環境を整える。それが介護職の役割であり専門性だと言いました。
生活援助の行為だけを切り分けて、「掃除」なんて誰でもできると考えるのは大きな間違いです。掃除も洗濯も、入浴介助も排泄介助も、介護を必要とする人とコミュニケーションを図り、信頼関係を築いていくツールでしかありません。そうした援助を通して関係を作り、利用者様のやりたいこととその意欲を引き出していく。そして、それを実現するために、多職種で連携したり、地域の人の力を借りたり、様々な手立てを考え、実行していくことこそが介護福祉士の専門性です。社会資源を活用した「介護」は単なる「お世話」とは質が違うと言いました。

今日の超高齢社会と言われている日本で、もっとも注目されているのは介護業界と言われています。
その中でも、今注目されている職業は、要介護者の介護を行う介護福祉士です。

介護福祉士は要介護者などの日常生活をさまざまな形で支援していくことが主な業務の「福祉職」であり、利用者の生活の維持や向上を目的として、教育内容も生活とは何か、利用者の思いや楽しみをどのように支援していくかを学びます。
そして、看護師は患者の療養する上での世話や診察の補助といった「医療職」であり、利用者の健康回復を目的として、教育内容も療養上の世話に関する内容と医学的知識を主として学びます。

お互いが学ぶ内容は、重なる部分もありますが、その専門性において方向性は少し異なります。
また、介護福祉士も看護師も、どちらが上という関係性ではありません。お互いがその専門性を生かして、利用者を見守るための連携をしてゆくものです。
そのためには、介護福祉士も看護師もお互いの専門性を尊重しつつ、常に向上心を持って学び続けなければなりません。

介護福祉士と看護師

介護現場で介護福祉士の皆さんから多くの事を教えてもらいました。
その中でも重要だなと感じたのは、医療管理ではなく、日常生活を相手の立場になって考えるということでした。

看護師も同じように相手の立場で考えることは重要だと学んできましたが、病院では、治療が優先するために行ってはいけないことの制限が多くありました。
そのため、相手を思うことよりも、医学的管理の優先度が高くなっていたのです。利用者様を管理していたのですね・・・。

介護は生活全般に関わる広範な仕事です。
多くの人々の介護のイメージは、おむつを交換するなどの排せつ介助やベッドから起こすなどの移乗介助、暑い浴室の中で行う入浴介助などを想像すると思います。
しかし、介護福祉士が行っているのは、これらの介助も含めた生活全般について、観察などから情報収集して、それらを統合・分析し、どのような課題、ニーズがあるのか発見したうえで、QOLを高めるための介護方法を見出していくことです。
実際にその利用者に最適な介護を実践し、目標達成するためには、将来の介護福祉士の指導や教育も必要ですし、看護師等との関係職種との連携も重要です。

介護の職場は発展途上です。

介護職員の質の向上に努力し、地域の介護力を上げる積極的な経営をしている事業所から、職員に過重な仕事を任せて休暇も取れないような事業所までいろいろあります。

劣悪な職場環境であれば、自分自身がつぶれてしまう前に、早々に退職することをお勧めします。
ある程度楽しく仕事をできる職場であれば良いのですが、少しでも前向きに仕事に取り組むために目標を持つことも大切だと思います。

介護士の専門性

参考にして下されば幸いです。

①介護現場では、自分自身を介護の専門家に育てることを目標にして下さい。
施設系ならば、排泄介助、入浴介助、食事介助などの介助技術を高めることが出来ます。在宅サービスならば、調理、掃除、洗濯などの生活面での援助の向上が図れます。

②利用者との信頼関係を築き、判断能力が低下していても、認知症があっても敬意をもって利用者と接して下さい。
利用者の表情に安心感と笑みがこぼれるように、傾聴技術を磨き、言葉を選んで接して下さい。
非言語的コミュニケーションもたいせつにして、一人ひとりの利用者と真正面から向き合う姿勢をもって下さい。

③週に1回は仕事のことを忘れるように努めて下さい。
趣味があればそれに没頭する。家族サービスをする。スポーツで体を鍛える。
完オフがあると頭もリフレッシュして、きっといいアイデアが出ます。当然、ストレス解消にも効果があります。

④様々な資格を取得しましょう。
介護に関連した資格には、介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士、介護支援専門員、福祉用具専門相談員、福祉住環境コーディネーターなど色々あります。
これらの資格取得を目指すことで自らの専門性を向上できますし、就職や転職の可能性が広がります。また、気持ちの上でも余裕が出てくるはずです。

⑤悲しみを共有する
介護の仕事では多くの人の出会いと別れを経験します。
利用者が亡くなったときは喪失感にとらわれることがありますし、人の死は最大のストレスであると言われています。
親身になってケアしていた利用者が亡くなったときは生前の利用者の話をいっぱいしましょう。そして同僚と悲しみを共有しましょう。
人の死は避けられないものです。悲しみを抜けたら自分に残された人生について考えましょう。一分一秒の大切さを知ったのですから・・・。

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