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現場職員をハラスメントから守れ!管理者が守らなければ誰が守る!

利用者とその家族からのハラスメント えっちゃんのブログ
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コップを投げつけられる、叩かれる、噛みつかれる、蹴られる、抱きつかれる、胸を触られる、入浴介助中股間を触る等、利用者からのハラスメントはなくなることがありません。
また、家族が利用者の話をうのみにし理不尽な要求をする、利用料金を滞納する、事故をすべて施設側の責任にすると言った家族側からのハラスメントも多くあります。

近年、介護現場特有のハラスメントとして社会問題化しつつあるのが、「利用者や家族等から介護従事者に向けられるハラスメント」です。
サービス提供の場における利用者・家族等からのハラスメントは、「身体的な力を使って危害を及ぼす行為」(身体的暴力)や、「個人の尊厳や人格を言葉や態度によって傷つけたり、おとしめたりする行為」(精神的暴力:パワーハラスメント)、あるいは「意に沿わない性的誘いかけ、好意的態度の要求等、性的な嫌がらせ行為等」(セクシャルハラスメント)などがあります。

様々なハラスメントを受けている

深刻なのは、こうした行為が発生しても、その実態がなかなか表に出にくいことです。

介護サービス現場では、利用者や家族は「支援を要する守られるべき立場」という認識が根強くあります。それゆえに、従事者が被害を受けても「少々のことなら」と我慢してしまい、仮に上司や管理者に相談しても、やはり「我慢すべき」と諭されるだけというケースも少なくありません。その結果、水面下で事態がエスカレートしてしまいがちです。

そして、ハラスメントを受けた3人に1人は離職意向を高める傾向にあるわけで、介護人材不足が慢性化する中では、離職意向の高まりは事業所・施設にとって大きな損失となりかねません。

さらに深刻なのは、ハラスメントの内容によって従事者がさまざまなダメージを負うことです。

身体的暴力によるケガだけでなく、精神的暴力やセクシャルハラスメントによってPTSD(心的外傷後ストレス障害)を受けることもあります。いずれにしても、従事者が正常状態で業務に就けなくなる恐れも生じます。

もう一つの問題は、ダメージが当事者だけでなく組織全体に及ぶことです。例えば、ハラスメントを受けた従事者が上司や管理者に相談したとして、再発防止などへの的確な対処が行なわれなかったとします。その経緯を見守る他の従事者としては、「自分たちは守られていない」という意識を持つことになるでしょう。当然ながら、組織全体の業務に対するモチベーションは大きく低下します。

表面化しにくく、上司・管理者も対処に手をこまねきがちという状況が、利用者等からのハラスメントの特徴です。しかし、放置すれば介護現場全体に多大な影響がおよびます。
管理者・上司等への相談に際して、職員側の心理的な壁となりがちなのが、「真摯に取り合ってもらえないのではないか」、もっと言えば「自分の方に非があると判断されてしまわないか」という点です。

PTSDになってしまう

職員は、相談しやすい体制と今後の対応への明確な方針の提示、事業者内での情報共有、利用者・家族等への啓発や再発防止の働きかけなどを、特に求めていると言います。

特に、ハラスメントの具体的な内容をきちんと取り上げることにより、「どのようなケースが問題となるのか」が理解しやすくなります。この理解を通じて、「こういうケースが生じたら相談しなければならない」という思考を植え付けることができます。
もちろん、「現場で起こりうること」だけを示して終わりでは、いたずらに職員の不安をあおりかねません。そこで、必ず事業所・施設として「現場の職員を守る」という理念と体制をセットで提示することが不可欠です。

貴重な介護人材の離職にもつながる利用者や家族等からのハラスメントでは、“職員を守る”ための体制づくりが求められています。

例えば、組織内に「ハラスメント対策」をつかさどる専門機関を設けることです。
既存のリスクマネジメント委員会の重点プロジェクトとして設けてもいいでしょう。こうした機関の立ち上げが事業所・施設全体の決意の現れとなり、職員側の「積極的に相談する」という行動につながります。

重大化した事例を掘り下げる過程で、「そこに至るまでにどのような兆候が見られたか」についても、事実の集積が行なわれているはずです。
理事会や役員会等で法人として『現場職員を守る』という理念を採択し、現場に浸透するようなスローガンを立案したり、リスクマネジメント委員会下における重点プロジェクトと位置付ける方法もあります。

リスクマネジメント委員会

ハラスメントはいかなる場合でも認められるものではありません。この職業を選択し、日々業務に従事する職員を傷つける行為です。また、ハラスメントは、暴行罪、傷害罪、脅迫罪、強制わいせつ罪等の刑事法の構成要件に該当しうる行為です。
また、事業者による対策は全体的には十分とは言えない状況ですが、事業者(事業主)は、労働契約法に定められる職員(労働者)に対する安全配慮義務等があることから、その責務として利用者・家族等からのハラスメントに対応する必要があります。

一方、ハラスメントを行っている利用者・家族等の中には、著しい迷惑行為を行っていると認識していない人がいると考えられます。また、疾患、障害、生活困難などを抱えており、心身が不安定な人もいることにも留意する必要があります。しかし、ハラスメントの発生の有無は、受けた職員の感じ方や利用者等の性格・状態像等によって左右されるものではなく、客観的に発生の有無を捉え、再発防止策を講じることが必要です。

ハラスメント対策は介護職員を守るだけでなく、利用者にとっても介護サービスの継続的で円滑な利用にも繋がる重要な対策です。

手始めとして、パターン別の「兆候」対処フローをマニュアル化しておくと良いと思います。

【例】
従業員への突発的な暴言・暴力など
⇒早期からBPSD(周辺症状)改善に向けて、専門研修を受けた職員による集中的な認知症ケアを実践

従業員への強い威嚇、暴力へと発展
⇒管理者による「サービスへの不満」にかかるヒヤリング等でストレスのガス抜きを図る。

抱きつく、触るなどのセクシャルハラスメントへ
⇒一定期間、ベテラン職員との二人体制にする。改善されない場合は、担当者の交代を図る。

命令口調などによる強い要求
⇒ケアマネのモニタリング等に管理者が同行して、重要事項説明書の再確認を行う。

『現場職員を守る』
まず、経営者が現場で働く介護、看護職員を想い、その考え方や方針をわかりやすい形で職員に伝えなければならない。しかし、この当然のことが多くの職場ではなされていないのが実情です。

職員を守るということは結果的に事業所も守り安定した経営につながります。
経営者並びに管理者には今一度、真剣に考えていただきたいと切に願います。

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