高医療依存度利用者への援助

医療依存度の高い利用者のケアの実際ー在宅酸素療法マニュアル テンプレート

医療依存度の高い利用者のケアの実際 ~在宅酸素療法とは~ 高医療依存度利用者への援助
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医療依存度の高い利用者のケアの実際

在宅酸素療法とは

在宅酸素療法とは、酸素吸入が必要な慢性呼吸不全の人が自宅に酸素供給装置を設置し、外出時には携帯型酸素ボンベを使用して酸素吸入を行う在宅療法です。

呼吸は、身体のさまざまな臓器や筋肉の活動力を生み出すために欠かせない行為です。人は呼吸により血液中に酸素を取り込み、血液中の二酸化炭素を排出します。一般的に、動脈血酸素分圧(PaO₂)は80~100Torr、動脈血二酸化炭素分圧(PaCO₂)は35~45Torrに保たれていますが、何らかの原因でこの酸素・二酸化炭素分圧を維持できない状態を呼吸障害といい、動脈血酸素分圧が60Torr以下の状態を呼吸不全といいます。慢性呼吸不全とは、動脈血酸素分圧が60Torr以下の呼吸不全が1ヶ月以上続く状態です。

慢性呼吸不全が続くと肝臓、腎臓、心臓、脳などの臓器にさまざまな障害が起こりやすくなります。また換気能力が低下すると動脈血中の二酸化炭素分圧が上昇し、これが悪化するとCO₂ナルコーシスとよばれる中枢神経障害が起こります。呼吸不全はPaCO₂が45 Torr以下のⅠ型呼吸不全と、45 Torr以上のⅡ型呼吸不全とに分類されます。Ⅰ型呼吸不全は換気能力が正常のため、二酸化炭素の蓄積上昇はありませんが、Ⅱ型呼吸不全では換気障害のため、二酸化炭素うの蓄積上昇を伴います。

在宅酸素療法の適応基準

・チアノーゼ型先天性心疾患

・高度の慢性呼吸不全

在宅酸素導入前に動脈血酸素分圧(PaO₂)55Torr以下の者、およびPaO₂60Torr以下で睡眠時または運動時に著しい低酸素をきたす者であって、医師が在宅酸素療法の必要性を認めた者

・肺高血圧症

・慢性心不全

NYHAⅢ度以上の慢性心不全であると認められ、睡眠時にチェーン・ストークス呼吸がみられ、無呼吸低呼吸指数が20以上であることが、睡眠時ポリグラフィー上確認されている症例

チェックポイント

■ 呼吸困難はないか
■ 活動力が低下していないか
■ バイタルサイン(脈拍・血圧・呼吸数など)に異常ないか
■ 発熱や喀痰などの感染兆候がないか
■ 浮腫がないか
■ 呼吸音・酸素供給装置のセッティングや作動状態はどうか
■ 鼻カニューレ・マスクの汚れはないか
■ チューブの閉塞はないか

介護上の注意点

日常生活における体調管理がとても大切です。以下の点に注意してケアにあたります。

■ 十分な睡眠・休息、バランスのとれた食事を摂取する
■ うがいや手洗いを習慣化する
■ 冷暖房の温度をチェックし、外気との極端な温度差は避ける
■ 体調がすぐれないときは医師に相談する
■ インフルエンザの予防接種を行う
■ 酸素は燃えやすいため、火気の取り扱いに十分注意する。特に機器の周囲2~3mは火気厳禁とする。
■ 意識がもうろうとしたり、頭痛がある場合は、酸素量が合っていないことも考えられるので、主治医に相談する。
■ 在宅酸素療法を継続するためには、最低でも月に一度は受診しないと健康保険の適応が受けられない。病状管理や薬の処方のために、定期的な受診は欠かさない。


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